『銀行に嫌われる決算書』…銀行が嫌うポイントを知り、改善することで資金調達力が向上します。

決算書の読み方が分からないという経営者様も少なくありませ
ん。決算書が読めた方が良いとは思っているが、特に経営に支
障を来している訳でもないので・・・というのが本音ではない
でしょうか。

確かに、決算書には経営に役立つ情報もたくさん詰まっていま
すが、実際に決算書を使うのは、融資を申し込みする時が最も
多いです。

資金調達の面から見ても、決算書が読めた方が、銀行と齟齬な
く話ができるため有利です。しかし、今更決算書の読み方を勉
強するのは・・・という経営者様も多くいらっしゃると思いま
すので、最低限、自社の決算書が銀行にとって評価されるのか
否かを知るポイントをお伝えします。

決算書の読み方を体系的に理解せずとも、銀行が嫌うポイント
を知り、そうならないように気をつけることで、資金調達力は
向上します。

■ 銀行が嫌う決算書の一例です。

・貸借対照表の現金残高が多い
⇒実際に現金が金庫に保管されているなら問題ありませんが、
 架空の現金残が多額にある場合は、「お金の管理がずさん」、
 「利益を良く見せかけているのでは?」という懸念を持たれ
 ます。

・貸借対照表の仮払金が多い
⇒「出張旅費を仮払いした。」など、使い道が明確であれば問
 題ありませんが、「領収証を失くした。」、「会社の経費で
 落とせないものを購入した。」等は、現金残と同様、「お金
 の管理がずさん」、「利益を良く見せかけているのでは?」
 という懸念を持たれます。

・貸借対照表の貸付金が多い
⇒会社のお金は事業に使うのが本筋です。金融業なら別ですが、
 会社のお金を事業の目的以外に使っていることになりますの
 で銀行はネガティブです。「融資したお金が事業とは関係の
 ないことに使われるのでは?」という懸念を持たれます。

・貸借対照表の有価証券が多い
⇒株式や仮想通貨等の運用商品です。投資業であれば問題あり
 ませんが、貸付金と同じく、会社のお金を事業の目的以外に
 使っていることになりますので、「融資したお金が事業に使
 われず投機に回るのでは?」という懸念を持たれます。

他にも銀行が嫌うポイントはいくつかありますが、まずは、自
社の決算書にこれらの勘定科目が計上されていないかをチェッ
クしてください。もし、計上されている場合は、これらの勘定
を減らす、もしくは増えないように取り組むことで、資金調達
力は今よりも向上します。

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