経営問題とは?

今回は、昔から読んでいる本を紹介したいと思います。本のタイトルは「イシューからはじめよ」サブタイトルとして「人生は何かを成し遂げるためにはあまりにも短い」とされています。この本、経営問題をいかに効率よく効果的に説いていくかについて「問題の特定、仮説、検証など」を体系的にまとめられた本です。

今回は、この本の素晴らしいなと思った点を中心に記事にしたいと思います。それは、経営問題を説く場合に「①それが問題として解決すべきものなのか。②その問題を解決することで明確で効果的な成果を上げることができる」“問題”なのかどうか、ということに最も注意しなければならないという点です。

私自身、毎月の顧問先様訪問で経営者である皆様とお話していく過程で、問題といわれるものは、それこそ人の能力やモチベーションの問題、市場の状況や資金繰りなどありとあらゆるものが、存在します。ただ、解決策を打とうにも、どの問題から解決すべきなのかという点について曖昧な場合は多く、結果として手を打つことができないことが多くありました。そのため、この問題をしっかり吟味するという点については、強く共感し、経営者の皆様の意識改革にも役立つものと思います。

ここで少し踏み込んで考えてみてください。皆様がよく使われる“問題”って実際は何でしょうか?「問題=○○」。簡単に問題という考え方を紹介しますと、問題とは「明確な目標と正確な現状把握のもの、生まれるいわば理想と現実の差」です。つまり、問題とは明確な目標正確な現状把握のいずれかが欠けてしまえば、問題というものがふわふわしたものになり手を打ちにくくなるという点を、理解しなければなりません。問題を解決していく状態とは、問題の解決をすることにより目標としている自分や数値目標の達成に近づいているはずなのです。実際どうでしょうか?
中小企業経営の実情として、経営計画の策定として明確な目標設定をし、毎月の財務把握により正確な現状把握をしている会社様は非常に少数です。経営問題を解く以前の問題として、この実情が問題と私は考えています。

会社の問題を本当に意味で解決し、理想に突き進むのが経営者であると考えます。そのためには経営の意思決定を行うための理想や現実の正確な把握が必須です。いまからでも全く問題はありません、経営者としての本当の意思決定をして会社の成長速度を上げることが、昨今の厳しい経営環境を生き抜く前提なのです。
今日この瞬間から、経営目標をメモ書きにすることから始めませんか?その動機づけになれば本当に幸いです。

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